花の世界は小宇宙「文蔵の滝」

  傘が手放せないとのことであったが、

一度も傘の出番はなく、滝の水も温かく感じた。

 焚火の回りで、三つ葉の花を見つける。

2、3ミリの白い花をルーペで見ると、

ふちが白く、全体に薄ピンク色である。

 5本のおしべが囲むのは、めしべである。

小さな、小さな、、、花。

 取り立ての三つ葉は良い香りがする。

お浸し、巻きずしに入れても美味だ。

 今日は立冬、これから冬が深まる。

行も深い確信に入って行く。

 来た人しか体験できないことがいっぱい。

滝で待っています。

 電話 072-297-4765 こいぜき けいこ

 

 

神無月から霜月へ「文蔵の滝」

  十月最後の滝行となるこの日は、

雲ひとつない青空。

 少し早起きして続けた運動は、

三か月経つ。おかげで歩くわが身が軽い。

だから、自慢と嬉しさを感じながらの行である。

 滝行を初めて何十年になるが、続いたのは

水が好きだったことが大きいと思う。

 小さいころから海が好きで、遊びに夢中になり

若気のいたりで、火脹れになったこともある。

 海といえば、「灯台記念日」が十一月一日

であることを、新聞の天声人語を読んで

しったのである。

 その中に「海に生きる者のよりどころ、

荒海に打たれるさまは孤高の美をおもわせる、

夜通し働くさまは、芯の強さを感じさせる」と。

 私も灯台に魅力を感じていた。

何故?-深く考えたことがなかった。

が、きっと嵐でも凛と立ち、闇夜の中

遠くまで照らすことができる「人」で

ありたいと思ったからだろうーーー。、

 

 、

 

一期一滝「文蔵の滝」

 滝周辺の農家では、干し柿作りがはじまり、

すでに家の前に吊るしているところもある。

 この風景を写真におさめょうと、

競うカメラマンたちで賑わうのは

十一月いっぱい続く。

 きわだつ花の美しい時は移り、

控えめな野草が、白、青、薄紫色の、

小さな五ミリほどの花を咲かせている。

見れば見るほど可愛らしさに引き込まれる。

 この日の滝は、一生で一回きりの体験となる。

「季節、時間、天気」この一つでも欠けると、

出合えない「虹、虹、虹」---がある。

 両手を合わせる前に大きな虹の輪。

釘づけになったのは、岩肌に映写された、

大きなオレンジの炎である。

滝から出て、震える身体を両手で包み込み、

なんとか見続けられたのである。

 自然のおくりもの「一期一滝」を。

 毎回変わる自然の中で、一心に願うと必ずかなう。

毎週土曜日滝で待っています。

  電話 072-297-4765  こいぜき

 

 

 

 

 

焚火の有難さ「文蔵の滝」

 水しぶきを上げ、ワイパーのリズミカルな音と共に

車は進んでいく。

 見上げた山々は霧に包まれ

いつもと違う風景、墨絵の世界である。

 どこからともなく金木犀の香がしてくる。

ふと、自分の中に仕舞っていた別の感覚が

開く感じがした。

 今日は、家族だけの滝行である。

焚火ができないときは、芯まで冷えた身体に、

温かい飲み物とチョコレートを口に入れ、

家に着くまで凌ぐのだ。

 車が暖まると、気持ちの良い睡魔が襲う。

身体の解凍していない部分は、家で待っている

温かい鍋料理を食することで溶けてしまう。

やっと、油を注してもらった

機械仕掛けの人形が、スムーズに動ける、

そんな感じだろうか。

 これからの滝行は、だれでも体験できる

ものではないからこそ、「願いが叶うのです」。

 滝で待っています。

電話 072-297-4765  こいぜき

滝から竜に・・・「文蔵の滝」

 台風が来ると、「滝は竜」と言う生き物に変身する。

水は永遠に変化を続ける。

流れ下って行くもの、渦を巻いて天に昇るものなど。

 半眼から垣間見た世界は、迫力の中に

神々しい感じさえする。

 速い流れは、いくつもの小石を回転させる。

なんとか踏ん張って立つ足の上を

ゴロゴロと通り過ぎる。

 風圧という噴射機から、口に水が送り込まれ

アップアップしながら呼吸をする。

 自然界に必要な台風。

時には、大きな打撃をあたえたり

築きあげたものを、あっというまに消し去り

悲しみと絶望をあたえることがある。

 それでも台風は、海水温度を下げ、

海底に沈殿した栄養分などを巻き上げて、

生物に糧となる役目を担っているのである。

 

神無月と「文蔵の滝」

 

 滝周辺の柿農家は、収穫に忙しい時期だ。

  気持ちのいい秋晴れ、外気温も良い条件で

臨む滝行も、一週間の経過は大きく

秋の深まりに焚火はかかせないものになってきた。

 焚火といえば、楽しみの一つ焼き芋がある。

金網の上は、キラキラのホイル服に包まれた

さつまいもが二列に並び、数分で、私達の

お腹と顔をホクホクさせてくれるのだ。

 今日は、家の近くで歩道、自転車の工事が終わり

祝典が開かれていた。それに伴い、夜花火が

あることをすっかり忘れていた。

大爆音でびっくり、夜空におおきな花火が

光の粒が降り注ぎ、消えないうちに次の

花火がーこんな近くで見るのははじめてだある。

 感覚器官が刺激され、大音響と共に開いた

大輪の一つ一つの色、形がはっきり記憶され

こころ踊る一日となった。

 

九月から十月へ「文蔵の滝」

 そろそろ九月も終り十月がやって来る。

美味しい食べ物が多い、魅力的な月だ。

 運動会のお弁当は、母が作ってくれた

「巻きずし、栗ごはん、おかずも好きなものばかり

入っていた」。

デザートは、「みかん、柿、なし、ぶどう」

どれも大好物だ。

 まさに、花よりだんごである。

花といえば、春は華やか、秋は可憐

といった印象がある。

 以前、野草や雑草の一つ一つの花を

アップで撮った図鑑を開いた時の驚きは・・・。

虫になって、小宇宙の色の美しさ

奥深い世界を楽しんでいる。

そんな気分になったことを思い出す。