神無月から霜月へ「文蔵の滝」

  十月最後の滝行となるこの日は、

雲ひとつない青空。

 少し早起きして続けた運動は、

三か月経つ。おかげで歩くわが身が軽い。

だから、自慢と嬉しさを感じながらの行である。

 滝行を初めて何十年になるが、続いたのは

水が好きだったことが大きいと思う。

 小さいころから海が好きで、遊びに夢中になり

若気のいたりで、火脹れになったこともある。

 海といえば、「灯台記念日」が十一月一日

であることを、新聞の天声人語を読んで

しったのである。

 その中に「海に生きる者のよりどころ、

荒海に打たれるさまは孤高の美をおもわせる、

夜通し働くさまは、芯の強さを感じさせる」と。

 私も灯台に魅力を感じていた。

何故?-深く考えたことがなかった。

が、きっと嵐でも凛と立ち、闇夜の中

遠くまで照らすことができる「人」で

ありたいと思ったからだろうーーー。、

 

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