終わりがあれば、はじまりがある「文蔵の滝」

 滝がある山林は、植物の宝庫である。

大輪の花を咲かせてくれた「シャクナゲ」にも

さようならを言わなければならない。

終わりがあれば、はじまりがあると

花から学ぶ。

 食用、薬用になる「ユキノシタ」の白い花が

揃ってこちらをみている様子が微笑ましい。

 「柊」の下に初めて見る植物がー幽霊花?

ランの一種「サイハイラン」との遭遇である。

 地に伏した葉は一枚、花は葉の脇から

三十センチぐらいの花茎が自立し

その上部に淡紫褐色の花が20個片側に

下向きに密についている。

 太陽が強くなるにつれて少し「ラン」の

顔が見えてくる。

 「サイハイラン」名は、花の姿をかつて軍師が振って

指揮をした采配に見立てたものと、

図鑑に記されている。