春らんまん「文蔵の滝」

  水もぬるむ春になると滝行もゆとりをもってできます。

 眼からは、椿・菜の花・すみれ・タンポポ・桜・シャガと

  百科爛漫をみることができるのです。

 耳から入る鳥のさえずりが活発な時は、ハルハルと鈴のように響くのです。

  鼻と舌には、ふきのとう・三つ葉・たけのこ・わらびと

 春の食材が待っています。

  眼耳鼻舌を通して身にエネルギーを蓄えさせてもらいます。

 

 頂いた春の食材を調理していきます。

  ふきのとうはてんぷらが好き、三つ葉はシンプルにさっとお湯を

 通すだけですが噛むと三つ葉の良い香りが何とも言えないのです。

  たけのこは一晩ぬかに浸け、わらびも一晩木灰につけたものを

 炊いていきます。素材を生かすため薄味に限りますが濃くなってしまうのです。

  母にもっと聞いておけばよかったと思っても、後悔先に立たずです。

 因みに次に作る料理は、たけのこご飯と、酢と味噌とわけぎの和え物に決まりです。