恥ずかしい~「文蔵の滝」

 満開のシャクナゲの花が散り終えた頃、

一本のシャクナゲに、エネルギーを終結させ

たかのように花を咲かせる木がある。

 四年ほど前から一つの花の輪からはじまり

年々増えて今では蕾も大きく、そこから赤い

顔を見せる。

 今日の滝は、毎月十五日の例祭に集まる

人達で賑やかである。

 例祭が終わった後、私達は御下がりを

頂くのが恒例になってしまっている。

 今日も好きな物を取っ手くださいとの

お言葉に甘えて、食べごろのパイナップルを

頂く。

 苺、バナナ、キャベツ、パイナップル、

和菓子が並ぶなかから素早く選んだので

ある。

 後で考えると、欲の塊である自分が

恥ずかしくなった。