梅花の甘い香りする「文蔵の滝」

 冬木立の中を鳥たちが飛びまわっている。

底冷えする今日は、岩肌に生えた水苔

小さな氷柱が、太陽の光を浴びて

宝石のごとく輝いている。

 行をする人や観光客がやってこない日は

珍しい。

 焚火にどんどん木を入れるが、身体の芯が

ほかほかになるまで時が必要だ。

 雲の流は早く、青空が私達に味方をして、

春を思わせる強い日射しで包んでくれる。

 この辺りは梅農家も多く、梅の花が咲く

ころになると、人々も華を開かせる。

 行から帰った日の夕食は、身体が温まる

鍋料理ときめている。

 農家の人に頂いた白菜をいっぱい入れて

いただくのが楽しみだ。